インドネシアを皇后さまとともに訪問中の天皇陛下は、水問題への取り組みをライフワークにしている。18日には首都ジャカルタ北部のプルイット排水機場を、20日にはジャカルタ中部の国立博物館で治水工事をたたえる石碑を、21日にはジョクジャカルタに移動して砂防技術事務所を視察する。
現場に足を運んで
5月22日、東京都江戸川区にある閘門(こうもん)「荒川ロックゲート」。赤いライフジャケットを着用した陛下は船で閘門内に入り、ゲートの開閉によって水位を調節する様子をカメラで撮影。一定になった水面を船で通過した。
水問題に特化した視察や関連施設への訪問は、即位後初めてで、2018年以来約5年ぶり。側近によると、陛下は、ゲートの開閉方式が巻き上げ方式であることを知り、「(留学先の)イギリスでは観音開きでした」と話したり、鎖で係留された船を見て「テムズ川のロックではナローボートを綱で係留していました」と懐かしそうに話したりしていたという。
その後、江東区にある中川船番所資料館も視察した陛下は「非常にいい視察でした」と感想を語ったという。
「世界の課題を俯瞰」
水運から始まった陛下の研究は、今や気候変動や災害、環境問題、貧困などのテーマにも言及するなど広がりを見せている。
陛下の研究のアドバイザー…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル